3.類魂の法則


私たちは決して一人ではありません。誰もが必ず霊界に現世の家族以上の強い絆で結ばれた魂の家族を持っています。私たちはそれぞれに、霊界すなわち魂の故郷 に強い絆で結ばれた魂の家族である類魂を持っています。類魂は、たくさんのほとんど均質な魂達から作られています。そして霊界は、たくさんの類魂で作られ ています。これが類魂の法則です。魂の家族に対し現世の家族は、肉体の家族です。現世の家族は、肉体的に血はつながっていても魂は別々です。なぜ別々の魂 が集まって家族を形成しているかというと、お互いに切磋琢磨して学び合うためです。それゆえに、それぞれの魂にとって必要な学びがお互いに学び合えるよう に最適な者同士が集まって一つの家族が構成されています。その意味で、現世の家族は魂の学校なのです。私たちが生まれる前、まだ霊界にいた時は、私たちの 魂はこの類魂の中に溶け合っていました。そしてあるとき、私たちの魂は類魂全体の浄化向上のために再生を志し、そこを離れてこの世に生まれてきました。私 たちはこの世で魂を磨き、やがて死ぬと、故郷である類魂のもとへまた帰って行きます。あなたの類魂を一杯の水に例えたならば、あなたの魂は一滴の水です。 グラスの中の水は少し濁っていて、より透明できれいな水になること(浄化向上)を目指しています。濁った水をきれいにするには、物質界であるこの世に生れ 出て、たくさんの経験と感動を積み、魂を磨く必要があります。そのためにあなたは、一粒の水滴としてグラスからこの世に出されました。この世であなたは、 水滴の濁りができるだけ薄くなるように、生涯魂の浄化向上に努めます。そしてやがて人生を終え、故郷であるグラスの中へ戻って行きます。一粒の水滴がきれ いになれば、グラス全体も少しは透明度を増します。しかし、全体が透明になるには気の遠くなるような時間をかけて、この作業を繰り返さねばなりません。中 には薄くなるどころか、より濁った水滴となって故郷に帰り、類魂の浄化向上を遅らせるような人生もあります。一つの類魂から現世に再生できる水滴の数は、 通常はひとつだけです。一つの類魂が、同時期に複数の水滴を現世に再生させることはありません。あなたの魂が浄化向上すればするほど、再生の頻度が増して きます。つまり、あまり間を置かずに再生するという事です。そして、中には二粒の水滴を送り出す類魂も出てきます。これが、ツインソウルと言われるもので す。こうしたことを繰り返すうちに、グラスの水はきれいになって行くのです。究極の目標は、完璧に無色透明な魂になること。そうなれたときにはもう、類魂 ごと大霊(最高の類魂)と一体です。どの類魂も、その境地をひたむきに目指しています。だからこそあなたに、あなたの類魂は、霊界から大きな愛を注ぎ、あ なたの成長を懸命に支援しています。あなたの成長が、あなたの類魂全体の成長に必要なことだからです。実は、あなたの守護霊たちもすべてあなたの類魂の一 部分なのです。あなたの守護霊たちもかつては、あなたの類魂からこの現世に降りて一人の人間としての人生を送っていました。その守護霊がとりわけ熱心にあ なたを見守り、辛抱強く指導してくれる理由は、守護霊にとってはあなたのことが、自分自身の事にほかならないからなのです。そして同時にまた、霊界からあ なたを指導するという経験を通じて、守護霊自身が学んでいるのです。江原啓之さんの守護霊である昌清の霊さんは、類魂についてこのように説明しています。 あなたの類魂の個性は、同一である。しかし、あなたの類魂のそれぞれの魂の経験は別々であると彼は説明しています。つまり、類魂は全体があなた自身のよう なものですから、個性は同一です。そしてまた、あなたが今持っている個性は死後も変わりません。つまり、あなたの個性はあなたの類魂の個性なのです。けれ ども類魂のそれぞれの部分が持つ経験はそれぞれ違っています。グラスの水の例えで言うと、一滴ずつグラス(類魂)から出ている水滴(魂)は、これまでに実 に様々な時代、国、性の人間として生まれ、全く違う経験を積んできました。つまり、一つ一つの前世の経験は、すべて違っています。今の時代や今の国や今の 名前で生きているあなたの経験は、かけがえのないその一つなのです。あなたの類魂には、それら無数の経験が内包されているのですから、そこから導き出され た知恵もたくさん詰まっていることになります。つまり、あなたの類魂は輝かしい記憶と叡智の宝庫なのです。昌清霊によると、あなたの肉体が死んで霊界へ行 き、類魂の中へ再び溶け合ったとたんに、それらすべての経験が、あたかも自分の記憶のように蘇るのだそうです。しかし当然ながら、今のあなたにその記憶は ありません。もっと正確に言うと、あなたは魂のどこかで本当は知っているのですが、肉体という鈍重な物質にこもっているために、その記憶を引き出せないの です。しかし、そのような状態であったほうがより良いのです。なぜなら、そのような状態になっていることによってあなたは日々の経験を新鮮な学びの材料と して生きていけるのですから。そんなあなたに、あなたの類魂はしきりに支援を授けようとしています。あなたが高い波長(より良い人格を目指し努力するこ と)を持って生きていれば、類魂からのあなたへの通信は容易になり、あなたは叡智の宝庫の恩恵をひらめきなどを通じて受け取れるようになるはずです。そし て、類魂に関してもう一つ知っていただきたい大事なことがあります。それは、これまで説明してきた類魂は狭義の類魂であるということです。広い意味で言え ば、すべての魂が一つの類魂です。あなたの類魂は、さらに大きな類魂の一部です。その大きな類魂もまた、もっと大きな類魂の一部です。そうして遡って行く と、すべての魂は広義の類魂なのです。ですから私たちの魂は皆同じく大霊の子であり神の子なのです






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